金沢のお料理教室の元祖、青木クッキングスクール開校60周年記念のつどいに参加して参りました

MOKOMOKO

こんにちは、金沢座のMOKOです。

MOKOは金沢に引っ越して来てから知り合いが誰もいなかったので、大好きなお料理を習いながら人との繋がりを作っていけたらよいなと思い、2016年の末から青木クッキングスクールに通い始めました。

その青木クッキングスクールが2017年の10月に60周年を迎えられ、その記念パーティに参加して参りました。

青木クッキングスクールとは

金沢のお料理教室の元祖、青木クッキングスクール開校60周年記念のつどいに参加して参りました

金沢のお料理教室と言えば青木クッキングスクールというくらい老舗のお料理教室です。そして青木悦子先生と言えば、金沢をはじめ、北陸の郷土料理研究家として、知らない人はいない位の有名人です。私の義母も小さいころから良く知っていたようで、青木先生のファンでした。

青木先生は、1957年に24歳の若さでお料理教室を開校されました。今考えると、戦後少ししかたっていない中、女性がお料理学校を開校されるなんて、とても大変なことだったと思います。

開校の2年後、中国人の先生を招いて、金沢で初めての中華料理の特別セミナーを開催します。そして1961年には石川県の公認のクッキングスクールとなり、その年にはアメリカのコロンビア大学の招待で渡米され、国際親善の役割を果されました。

1971年に今の校舎が建てられて1982年には「金沢・加賀・能登 四季の郷土料理」という本を出版されます。

1992年にはスクールの1階スペースに郷土料理のお店、「四季のテーブル」をオープンされます。2013年には松竹映画の武士の献立の料理監修をされました。

これまでNHKの番組に出演されたり、ラジオ番組に2年間出演されるなどのメディアでのご活躍もあります。また、講演や講義、さまざまな賞を受賞されていて、郷土料理研究家として60年間最前線でご活躍されている方です。

そんな青木先生の運営するお料理教室が香林坊の武家屋敷跡のすぐ近くにあります。今回の記念の集いは、お料理教室の開校60周年と、クッキングスクールが運営するレストラン25周年の記念として開かれたものです。これまでの青木先生に関わりのある方々が大勢見えられていました。

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東急ホテルのボールルーム

金沢市の中心地、香林坊で一番大きなホテルである、東急ホテルのボールルームが会場でした。とても立派な会場で、お客さんも着席で150人位は入っていたと思います。その中には県知事さん、市長さんの代理の方や、金沢の食品企業のお偉いさんたちがたくさんいらっしゃいました。青木先生がこれまで金沢の食品、食文化の業界に貢献してきた大きさを感じます。

お料理のメニュー

金沢のお料理教室の元祖、青木クッキングスクール開校60周年記念のつどいに参加して参りました

今回のお料理はもちろん青木先生が考案され、東急ホテルのシェフと共同で作り上げたお料理です。郷土料理の研究家である青木先生と、フレンチのシェフ共同で提供するなんてとても興味深いですよね。今回はそんなメニューをご紹介いたします。

アツフル餅

金沢のお料理教室の元祖、青木クッキングスクール開校60周年記念のつどいに参加して参りました

まず着席したら、会式するまでの間に食べるアツフル餅が用意されていました。このアツフル餅は、長町にあったリンゴ畑に基づいて、開発されたお餅です。

江戸末期になると旧士族たちは藩の財政難によってリンゴを育てて売るという、果樹園芸に着手しました。そのころに今は兼六園や、金沢の街のいたるところで見られる冬の風物詩、雪吊りがリンゴ畑で始められたそうです。

この雪吊りの文化が長町の地で始まったとされる歴史を、再認識、そして発信していこうということで開発されたお餅なのです。

海の幸のサラダ仕立てゼリーをそえて

金沢のお料理教室の元祖、青木クッキングスクール開校60周年記念のつどいに参加して参りました

お料理の一品目です。甘えびやつぶ貝といった海の幸とお野菜が米酢を使ったゼリーで上品に味付けされていました。和とも洋とも言える一品です。

能登豚を使ったパテとポルトワインの香り

金沢のお料理教室の元祖、青木クッキングスクール開校60周年記念のつどいに参加して参りました

パテの上に乗っている赤いゼリーがポルトワインから作られています。ほんのり甘くてパテに良く合うお味でした。加賀野菜の源助大根と五郎島金時が添えられています。

加賀蓮根と金時草の蒸し物

金沢のお料理教室の元祖、青木クッキングスクール開校60周年記念のつどいに参加して参りました

これは蓮蒸しと言って金沢の郷土料理です。蓮根をすりおろしたものをきのこや魚介類とあわせて蒸して、その上に金時草が乗っています。金時草の紫色が目を引きます。

青木悦子考案アッフル治部煮

金沢のお料理教室の元祖、青木クッキングスクール開校60周年記念のつどいに参加して参りました

この治部煮は本来の治部煮にプラスして、赤ワインで煮た金沢産のリンゴのコンポートが入っています。こっくりと煮たてたフルーツが入ることにより滋味深い味わいになっています。お食事としての一品にフルーツを使用するとは、まるでフレンチのようですね。新しい試みを常にされる青木先生。素晴らしいです。

香草を効かせた鱸のフィルム包み

金沢のお料理教室の元祖、青木クッキングスクール開校60周年記念のつどいに参加して参りました

金沢のお料理教室の元祖、青木クッキングスクール開校60周年記念のつどいに参加して参りました

フィルム包みになっているお料理は初めて食べました!包まれているのでアツアツで食べられます。包みを開くと5時間かけて煮込んだトマトソースの中に鱸が入っています。鱸の上にはイタリアンパセリやディル、ローズマリーなどたくさんの香草が乗っていて、香りもご馳走でした。

牛肉の網焼き藁の香り

金沢のお料理教室の元祖、青木クッキングスクール開校60周年記念のつどいに参加して参りました

フレンチのメインのお肉料理にもリンゴが飾られています。上質なお肉に、定番のフレンチのおソース。写真では見えにくいのですが、小さな蕪の中にゴルゴンゾーラチーズ風味のリンゴも入っていました。写真通りの、大変美味しいメインでした。

青木悦子創作ひゃくまん穀アッフルじぶピザ

金沢のお料理教室の元祖、青木クッキングスクール開校60周年記念のつどいに参加して参りました

こちらは石川県が9年の歳月をかけて作った「ひゃくまん穀」というお米を生地にしたピザです。じぶピザということで、治部煮に入っているすだれ麩が入っていたり、リンゴが入っていたりで、新しいピザでした。

いちじくのパイヴァニラアイスを添えて

金沢のお料理教室の元祖、青木クッキングスクール開校60周年記念のつどいに参加して参りました

最後のデザートは繊細ないちじくのパイです。バニラアイスと一緒に美味しくいただきました。

今回の記念の集いでは、長町の武家屋敷文化から生まれたりんごを用いたお料理が何度も出てきました。これから武家屋敷跡、長町の名品として世に送り出すためのお披露目会も兼ねていたようです。

MOKOMOKO

青木先生の食文化を大切にすること、そして歴史から学びつつ、常に新しい試みをされることにいつもインスパイヤされています。私もお料理を通して新しい試みに挑戦すること、そして心を込めてお料理をすることを目指してがんばりたいです!

クッキングスクール情報

店名:青木クッキングスクール
営業時間:10:30~21:00(曜日によって異なる)住所:金沢市長町 1丁目1-17
電話:076-231-2501
定休日:月曜日

HP:http://aokicooking.com/