こんにちは、金沢座 座長のミタです。
禅の巨匠として世界的に有名な鈴木大拙先生。
金沢市が生んだ、世界的な仏教哲学者の思想・魅力に出会うために、「鈴木大拙館」に行ってきました。
鈴木大拙先生とは
1870(明治3)年10月18日に、金沢市本多町3丁目で生まれました。
21歳の時に、現東京大学に入学。
24歳で、居子号「大拙」を取得しました。居子号とは、出家せずに、僧侶と同等の力量があると認められた時にいただける名前です。
27歳で渡米し、11年間翻訳・通訳の仕事をします。(この時明治30年)
41歳で、ビアトリス・アールスキン・レーンと結婚
51歳で、現大谷大学の教授となり、これ以降海外での講演活動を精力的に行っていきます。
1966(昭和41)年、95歳の時に、聖路加国際病院にて没。
生誕の地
鈴木大拙館から歩いて5分ぐらいのところに、生誕の地として記念碑が立てられています。
今は目の前に学校があったりと当時とは様変わりしているのですが、それでも普通の町並みです。ここで生まれて、どういった人生を歩んで、世界的巨匠になられたのか、とても感慨深くなります。
鈴木大拙館
鈴木大拙館に到着しました。何でもない場所に急に出てきます。少し道に迷ってしまいました。
2011年に竣工された建物なのですが、とてもおしゃれな外観です。谷口吉生設計が建築されたのですが、谷口先生も世界的に有名な建築家だそうです。
玄関の庭
館内に入ってすぐにある玄関の庭です。
クスノキ
立派なクスノキです。館内マップにも載っていることから、何らかの意味があると思うのですが、読み解けず。これが禅ということなのでしょうか。。。
無名の木
反対側にも小さい木が2本、意味深に立っています。こちらは無名です。クスノキとこの木の違いが分からず、「僕にこの建物を理解することができるのか?」という不安がよぎりました(汗)
水鏡の庭
鈴木大拙館の代名詞とも言える、水鏡の庭。水鏡の庭では「静か」「自然」「自由」を表現しているそうです。
ただこの日は大雪の日だったので、いささか激しかったです。もう少し穏やかな方が好みだったのですが、これもまた「自然」ということなのでしょうか。
編集後記
鈴木大拙先生は、「禅」を世界に広めた方なので、勝手に純日本人のように思っていたのですが、明治30年に渡米をして世界で仕事をしているということに驚きました。しかも国際結婚です。
鎖国が終了したのは1858年ですから、まだまだ世界で仕事をするというのはマイナーな時代だったと思います。
そんな中、単身で世界に渡って自分の生き方を世界に認められるというのは、生半可なことではなかったと想像に易いです。自分がとても恵まれた環境にいるというのをひしひしと実感すると同時に、努力が足りないと痛感させられました。
金沢旅行の良い思い出となりますように!
情報
名称:鈴木大拙館
住所:石川県金沢市本多町3丁目4−20