金沢 吉はしさんの幻の上生菓子に出会う

MOKOMOKO

こんにちは、金沢座のMOKOです。

MOKOは金沢に来て色々と発見がありました。まず水がとっても美味しいので、お米の味が引き立ちます。そして水が美味しいという事は出汁がワンランク上のお味になるので、和食全般が本当に美味しく仕上ります。特に煮物やおでんなど、東京にいたころには出せない味が出るようになりました。毎日、日々繰り返す食卓のクオリティが上がったのにはとても幸せを感じています。

そして金沢に住んでみて発見したことの一つに和菓子屋さんが多いということです。昔ながらの個人商店の和菓子屋さんがとても多く、どこに入っても、例外なく美味しいです。

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東京にいたころは自分で和菓子を買いに行く習慣はありませんでした。買ってもデパートなどで有名所のものをお持たせにするくらいでしょうか。こちらに来て、和菓子をよく頂く&自分でも買いに行くようになりました。こんなにも和菓子文化に魅了されるとは思いませんでした。

ネットで調べてみたところ、和菓子店の登録件数のトップは京都府、そして石川県は2位ということでした。和生菓子に至っては、消費金額のトップの都市は金沢市というデータがありました。やはり、金沢は甘いものが大好きな都市なんですね。和菓子屋さんが多いのも頷けます。

金沢 吉はしさんの幻の上生菓子に出会う

和菓子を買いに行くと、ひときわ目を引くのが、上生菓子です。職人さんが季節毎に趣向を凝らし丁寧に仕上げているのが伝わってきます。おはぎや、お饅頭よりも値段が高く、中々普段のお菓子には買えないのですが、ここ金沢に来て上生菓子が身近になりました。

そんな中、この金沢でも有名な上生菓子があるということで、さっそく買いに行って参りました。幻の上生菓子(!)とまで言われている【 吉はし 】さんです。

こちらは店頭での販売は受注生産のみなので、ふらっと行っても購入できません。前日までに電話や店頭で予約して、当日受け取りに行きます。通信販売をしていないので、お店に行かないと購入出来ないのです。

さて、今回ご紹介する上生菓子は6月に購入したものと、8月に購入したもの合わせて6つです。季節をいただく上生菓子。眺めるだけでため息が出る美しさです。季節毎に通いたい気持ちがかなり強くなっております♪

紫陽花

紫や青が鮮やかです。雨の中の本物の紫陽花のようにしっとりと艶やかです。

金沢 吉はしさんの幻の上生菓子に出会う

沢蛍

よく見ると中に蛍がいました。そしてお尻の光は金箔でした。

金沢 吉はしさんの幻の上生菓子に出会う

苔清水

こんな小さなお菓子に大自然の美しさ、そしてエネルギーを感じます。

金沢 吉はしさんの幻の上生菓子に出会う

波頭

こちらはくずを使っていて、中は粒のあんこが入っていました。薄い優しい色味に癒されます。

金沢 吉はしさんの幻の上生菓子に出会う

金沢 吉はしさんの幻の上生菓子に出会う

 

もらい水

金沢 吉はしさんの幻の上生菓子に出会う

こちらが何故「もらい水」という名前なのかわからなくて調べてみました。すると加賀の俳人、千代女が読んだ句にありました。

“ 朝顔やつるべとられてもらい水 ”

「朝、井戸の水をくもうとしたところ、朝顔のつるが井戸のつりひもに絡んでいた。そこで朝顔のつるを摘んで水をくむのは、朝顔にとって可哀そうだと思い、お隣さんに水をもらいにいった。」

このように鑑賞されている俳句です。意味を知るとまた、一層味わい深くなるのは不思議ですね。

金沢 吉はしさんの幻の上生菓子に出会う

海遊び

砂浜の砂や、ワカメ、真ん中にちょこっとだけ乗っているのは海の水滴を表現しているのでしょうか。

金沢 吉はしさんの幻の上生菓子に出会う

金沢 吉はしさんの幻の上生菓子に出会う

美味しさはどれもとても繊細で、上品!ひと口お口に入れると、それはそれは優雅な気分になります。目をつむって舌の上でお味をずっと味わっていたいくらいです。

金沢を代表する、そして金沢らしさがぎっしりと詰まったお菓子であると思います。

MOKOMOKO

これぞ職人さんの愛が詰まった金沢の上生菓子です!こんな美味しい上生菓子に出会えて幸せです。季節毎に通わせていただきます♪

店舗情報

店名:吉はし菓子店
営業時間:9:00~18:00
定休日:日曜祝日の午後
住所:石川県金沢市東山2丁目2番-2号
電話:076-252-2634