キューティーハニーの産みの親!石川県輪島市出身の漫画家 永井豪さんとは

座長座長

こんにちは、金沢座 座長のミタです。

漫画の世界で活躍することは、そう簡単なことではないでしょう。現在では、漫画が原作のドラマも多数放送されていますが、その道筋を作るために尽力してきたのは、現在大御所といわれる漫画家の方たちです。

そんな有名人気漫画家の一人、永井豪さんについて今回はお話していきたいと思います。漫画家になると決断した理由や、永井豪さんの代表作などについて詳しくご紹介していきましょう。

広告

永井豪さんが漫画家を目指したきっかけ

石川県の輪島市出身の永井豪さんは、7歳の頃東京に移り住んでいます。小学生からは東京という街で暮らし始めることになった彼が影響を受けたのは「手塚治虫」さんでした。

手塚治虫さんといえば、鉄腕アトムを生み出した人物として有名ですが、永井さんが漫画家を志すきっかけとなったのは「ロストワールド」という漫画でした。

手塚治虫作、ロストワールドとは?

ストーリーは地球編と宇宙編の2つに分かれ、手塚治虫さんの初期時代SF三部作の一つとなっています。地球の他にも人類が存在しえる星があり、主人公である科学者や私立探偵、主人公が改造したウサギロボットともに、頭脳、体力を駆使した戦いが始まるというものです。

永井さんの漫画にもSF要素をふんだんに盛り込んだ漫画もあり、幼少期に受けた影響が今の永井さんを作っているといえるでしょう。

大腸がんと勘違いしたことで生まれた初期作品

高校を卒業した永井豪さんは、進学するために予備校に通っていました。ところがそんな永井さんの体に不調があらわれたのです。なんと3週間もの間、永井さんは下痢に悩まされていたのだとか。

下痢から連想する病はいろいろありますが、永井さんが思い込んだ病というのが“大腸がん”でした。がんともなれば、今自分がもっともやりたいと思えることをしなければと感じ、漫画家の道へ踏み出すことになります。ところがその正体は腸炎で、腸の粘膜に炎症が生じていただけだったのです。

しかし、一度踏み出した漫画家への道を突き進むことはやめず、石ノ森章太郎さんと出会い、アシスタントとして活動を開始していったのでした。

永井豪さんの代表作とは

永井豪さんの代表作といえば、年齢を問わず誰もが一度は耳にしたことがある作品ばかりです。

デビルマン

悪魔と合体してしまうという主人公をもとに描かれた作品で、人間を忘れたくない、人間でありたいと葛藤する中で戦いを繰り広げていくというものです。SF漫画の中でも代表作品として今日まで語り継がれています。

マジンガーZ

超合金という言葉や、超人的な力をもつ主人公の姿は、男の子から絶大な人気をほこり、アニメ化されるほどの代表作です。アニメでは主題歌のインパクトも強く、放送されていた年代より若い世代でも知っているほど。

キューティーハニー

倖田來未さんが主題歌をカバーしたことで知っているという方も多いでしょう。実写映画化されたことでも話題となりましたが、この作品で、永井豪さんという人物が描く漫画の魅力を感じ取ることができます。

その魅力というのも、エロの中に生まれる面白さや魅力、世界観です。ナイスバディな主人公に少しだけエロを足すことで、男の子まで夢中になってしまう作品になったのがキューティーハニーでしょう。

永井豪さんの漫画が起こした社会現象

しかし、漫画界において新しい風を吹き込んだ永井さんならではの問題が生じることもあったのです。

読者のママから猛批判!

SF、エロ、ギャグといったさまざまな要素を盛り込んだ漫画を描くことが多い永井さんですが、その中でも「ハレンチ学園」という作品で描いたスカートめくりについては、かなりの問題を引き起こすこととなってしまったのです。

漫画の中で行われた“ごっこ”の中の一つだったスカートめくり。これを真似する小学生が後を絶たず、PTAから抗議されることに。テレビ番組にまで取り上げられるという社会現象を起こしてしまったのですが、実際に永井豪さんを見たママさんたちは、なんとも拍子抜けの反応を見せたのだとか。

あれほどまでに漫画を批判し、さらには永井豪さん自身の人格まで批判していたはずのママさんたちですが、本人の姿を見た途端、コロッと「サイン下さい」と言うまでのファンに変身。永井豪さんの甘いマスクと若く好青年な風貌から、ここまで印象が変わってしまうとは…永井さんの魅力の一つともいえるかもしれませんね。

永井豪さんに影響を受けた漫画家

そんな魅力あふれる永井さんに影響を受けたのは、読者やそのママさんたちだけではありませんでした。「らんま1/2」や「犬夜叉」「うる星やつら」を手掛けた漫画家、高橋留美子さんもその一人だったのだそうです。

永井豪さんの作風は、生産性を大切にしながらもいかにリアルでかっこよく見せるかがポイントとなっています。高橋留美子さんもその作風には感銘を受け、参考にすることもあったのでしょう。

日本を代表する漫画の文化は、海外でも評価されています。それらを作り出した漫画家の方たちの才能には、感服しますね。現在は71歳という年齢を迎えている永井豪さんですが、まだまだ現役は引退されていません。

今後もたくさんの作品を通して、漫画の世界で夢を見せていってほしいですね。

永井豪記念館
画像出典