元気の秘訣は料理とゴルフ?石川県出身の道場六三郎さんが料理人の頂点に立つまで

座長座長

こんにちは、金沢座 座長のミタです。

料理人として知らない人の方が少ないほど、和食の道で一時代を築いてきた道場六三郎さん。テレビ番組や道場さん自身がオーナーを務めるお店で、道場さんのことをご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。

今回は、道場六三郎さんの活躍をご紹介するとともに、乗り越えてきた苦労や、現在86歳という年齢を迎えながらも変わらない情熱、意外な一面などについてお話していきたいと思います。

広告

道場六三郎さんが料理人になるまで

道場六三郎さんは、石川県江沼郡山中町にて生まれました。山中漆器という名産や、温泉街が有名な町です。その町の中で道場さんのご両親は、老舗の名産品を取り扱うお店を経営されていらっしゃいました。

名前の由来が面白い

和を感じ、渋さもある道場六三郎さんのお名前は本名で、その由来には驚かされました。お兄さんが2人、お姉さんが3人いる中で末っ子として生まれた道場さん。

6人兄弟の3番目に生まれた男の子ということから、六三郎と名づけられたそうなのです。とっても分かりやすいですよね。道場という素敵な苗字と合わさり、道場六三郎さんという一人の料理人が誕生していくのです。

名店での修行の日々

19歳の時に上京してからは、銀座で料理人修行をはじめ、神戸、金沢と、さまざまな土地で和食料理人としての腕を磨いていきました。28歳で名店のチーフとなり、40歳を迎える頃には独立の道を選びます。

その後は現在も人気店である銀座ろくさん亭をオープンさせますが、その裏側には知られざる苦労があったのだとか。

ろくさん亭成功の裏にあった真実とは

道場さんが独立を決心する前、あるお店で料理長を務めていた時でした。道場さんの腕もあってか繁盛していたそのお店の経営者は、道場さんに経営側の重役ポストをやらないかと持ち掛けたのです。

もちろん、そんな嬉しい提案に道場さんは喜び、出資金として500万円もの大金を用意しました。ところがそれから1年が経ち、道場さんに話を持ち掛けてきた経営者が不渡りを出していたことが発覚します。そのころ道場さんは35歳、家族を背負う身であったため、精神的にもショックを受けたことでしょう。

へこたれない精神がろくさん亭を生み出した

しかし、そこでめげてしまわないのが道場六三郎さんという人です。いくつか独立において失敗はしたものの、今でもファンが尽きない人気店「銀座 ろくさん亭」を起ち上げることに成功したのです。

当時の道場さんの気持ちの中にあったのは、“家族がいる身でへこたれてどうする!”“負けてたまるか!”という強い責任感と情熱のみでした。ただ、その強く熱い感情があったからこそ、銀座という街で末永く愛される名店を生み出すことに成功したといえるでしょう。

銀座ろくさん亭・懐食みちばの魅力

道場六三郎さんの名店は現在2店舗あり、どちらもそれぞれ違った魅力があります。

ろくさん亭の魅力

ろくさんコースのコース料理はもちろん、道場旬皿という道場六三郎さんならではの“道場流和食”を食すことができます。おもてなしの料理、その神髄を道場さん独自のアレンジと味わいで伝えてくれる、素敵な和食には感激させられます。

有名和食料理人となった道場さんの料理を食べること自体、中々難しいことなのですが、ろくさん亭に行けば道場六三郎さんの創作和食を口にすることができるため、値段以上の価値があるといえるでしょう。

懐食みちばの魅力

ろくさん亭は少し敷居が高いと感じる人でも、懐食みちばならランチを楽しむことができるため、価格的にも安心して楽しめます。

みちばは六三郎さんのお嬢様が女将を務めており、金沢で味わえる本格和食としては一番の人気店となっています。モダンを取り入れながらも和食店ならではの趣がある店構えで、スタッフの数も多く、お客様をもてなす体制が整っているお店です。

一品料理でも六三郎さん独特の素敵なお料理が楽しめますし、ランチの膳の数もたくさんあります。昼と夜ではまた別の顔を見せてくれる素敵なお店となっているため、ろくさん亭とはまた違った魅力を感じられるでしょう。

道場六三郎さんの元気の秘密

道場六三郎さんの趣味といえばゴルフですね。18ホールを回るには年齢的にかなりの体力を要すると思いますが、道場さんはカートでの移動は絶対しないのだとか。歩いてホールを回ること、年間120回ほどプレーすることを楽しんでいるそうで、若さの秘訣はここにあるのかもしれませんね。

料理があってこそ今がある

ただ、やはり道場六三郎さんにとって料理は別格。日々新しい料理を生み出すときめきこそが元気を保っていられる秘訣だといいます。80歳も後半に差し掛かった今、体力的に昔のようには動けないことも多いでしょう。しかしそれでも厨房に立ち、料理を作る。このことこそが道場さんを支えていて、元気の源になっているのだとか。

季節の旬のものを提供することだけが料理人ではない。和食にはありえない食材を和食に取り入れ、それでも和の味を感じさせ、美味しいと感じてもらうことが幸せであり目標である。と、道場さんは語っています。食べるものに対してときめきを感じさせてくれるのは、新しさを吹き込む道場六三郎さんのような料理人がいてくれるからかもしれませんね。