こんにちは、金沢座 座長のミタです。
芝寿しといえば、チャンピオンカレー、円八のあんころ餅、とり野菜みそ鍋などと並ぶ、金沢を代表する名物の一つです。小さい頃から慣れ親しんできました。
石川県民で、芝寿しが嫌いという人には僕は出会ったことがありません。つい食べてしまうお味で、県民の心を長年掴んでいる芝寿しについて、今回はご紹介をしたいと思います。
芝寿し寿司とは
芝寿しとは、石川県の郷土料理「押し寿司」です。押し寿司とは、酢飯と具に力をかけて押して作るお寿司です。押し寿司の有名なところで言うと、富山の鱒寿司(ますずし)、大阪のバッテラ、京都の鯖の棒ずしなどです。
押し寿司は地方地方で特色がありますよね。石川県にも郷土料理としての押し寿司「柿の葉寿司」というものがあります。柿の葉でくるんだもので、これもすごくおいしいです。ただ、芝寿しとは別物です。芝寿しは、株式会社芝寿しさんの商品だからです。
芝寿しは柿の葉寿司と違い、「笹の葉」でお寿司をくるんでいて、「四角形」をしています。味には・・・正直大きな違いはないと思います。芝寿しが好きな人は柿の葉寿司が好きですし、柿の葉寿司が好きな人は芝寿しが好きだと思います。
なのですが、「企業努力」というべきだと思いますが、柿の葉寿司よりも芝寿しの方が手に入りやすいように思います。エムザ、アトリオ大和、金沢駅などの主要なデパートに店舗を構えているため、簡単に購入することができます。そのためか、お祭りや親戚の会合のときなどは芝寿しが置かれていることが少なくありません。
常温で置いておけて、1個あたり2〜3口で食べられるので、忙しい時の味方だからです。
全国的な知名度でいうと、北陸の押し寿司では富山の鱒寿司が一番有名だと思いますが、芝寿しもぜひ食べていただきた逸品です。
芝寿し最大の魅力はシャリ
芝寿しで一番おいしいのは「シャリ」だと思っています。HPにも書かれているのですが、主役は「シャリ」です。
シャリに使用するお米は、肥料の有機率70%以上、除草剤一回のみとするなど、独自の栽培基準により厳しく管理しています。県内6つの生産農家と契約をすることで、生産者の顔を見ながら、より良質なお米づくりを実現しています。
また、コシヒカリとミルキークイーンを絶妙な具合にブレンドをして、冷凍をしても炊きたてのような食感をキープしているとのことです。あのもちっとした食感はミルキークイーンの特徴なのかなと思います。
お寿司のネタももちろんかなりこだわられているのですが、このシャリがものすごっくおいしくて、ネタがシャリの引き立て役になっています。さらにいえば、あるあるですが、1口目で半分を食べようとしても、ネタが意外と固くて噛み切られずに、1口目でネタがすべてなくなってしまうということがあります。この場合、手元に残っているのは半分だけ残ったシャリです。
この半分だけのシャリは、ネタの風味を思い出しながら、シャリオンリーで食べるのですが、それでも全く不満を感じず、うまい!と思うほどシャリが格別においしいです。
このシャリの旨さは一線を画していると思っています。
鮭の笹ずし
鮭なので、赤色の帯です。
鮭の場合は、鮭の切り身と一緒にレモンが乗っています。小さい頃はレモンはよけて食べていましたが、これは皮ごと食べられます。レモンの実は薄すぎて酸っぱさはあまり感じませんが、皮がほどよい酸味と苦味があり、良いアクセントになっています。
鮭ですが、脂も乗っていて、鮭とサーモンの中間ぐらいの濃厚さです。たぶん子供に一番人気はこれだと思います。僕は小さい頃はこればかり食べていました。
鯛の笹ずし
鯛の押し寿司です。芝寿しではお魚ごとに帯が違います。白身の鯛は白い帯です。
白身魚なのであっさりしています。もちろん単体でもおいしいのは間違いありませんが、脂身の鮭の後に食べると美味しさがよりアップするように思っています。白身の淡白さゆえ、シャリのおいしさを一番感じられるように思っています。
鯖の笹ずし
青身の鯖は、青色の帯です。
鯖の押し寿司は、鯖の切り身の上には薄切りの昆布が乗っています。この昆布とシャリの相性が良く、鯛とは違った食感が味わえます。鯖は割と固めなので、1口目でいなくなる率が高いのですが、昆布+シャリでいただくのもおいしいです。
まとめ
本日は石川県民のソウルフード「芝寿し」についてご紹介いたしました
芝寿しはシャリが本当においしいので、ぜひ味わっていただきたいです。北陸新幹線で来られる方だと富山の鱒寿司が気になる方も多いと思いますが、金沢駅構内の芝寿しもおすすめです。
芝寿しは老若男女に受けるお味だと思います!